「科学的客観性」と呼ばれるものは、科学者個人の不党派性の産物ではなく、科学的方法の社会的もしくは公共的性格の産物であり、科学者個人の不党派性は、それが存在する限りで、この社会的に或いは制度的に組織された科学の客観性の源泉ではなく、むしろ結果である。
K・ポパー/小河原誠他訳『開かれた社会とその敵 第二部』未來社