結び合わせるパターン

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先日私の属しているカリフォルニア大学理事会の面々に、西洋における教育の欠陥を訴える手紙を書いていたとき、図らずもこんな一節がまぎれ込んでいたのを覚えている。

「学習する事柄を結び合わせるパターンを壊してしまうこと、それはすなわち質の破壊にほかなりません。」結び合わせるパターン--これは本書のタイトルと同義である。これをもって本書のタイトルとしてもいいくらいの言葉である。

結び合わせるパターン。どうして学校ではこんな大切なことについてほとんど何も教えないのだろう? ひょっとしたら教師たちは、自分たちが死の接吻の運び手であり、触れる物ことごとくを味気ないものに変えてしまうということをわきまえていて、真に重要なものには何一つ触れるまい、教えるまいと賢くも考えているからなのだろうか。それとも、真に重要なものを敢えて教えようとしないからこそ、彼らは死の接吻の運び手になっているのだろうか。

グレゴリー・ベイトソン/佐藤良明訳『精神と自然--生きた世界の認識』思索社